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平成29年11月9日~ 中央図書館で展示中!

統計学を拓いた異才たち     

           広瀬修先生(理工学域-電子情報学類)




 統計学を拓いた異才たち :  経験則から科学へ進展した一世紀
    デイヴィッド・サルツブルグ著 ; 竹内惠行, 熊谷悦生訳, 日本経済新聞社, 
    2006.3  (図開架 417.02:S175)
この本は,タイトル通り20世紀以降の統計学を創った天才たちの物語である.統計学発展の歴史が,登場する天才たちの魅力的なエピソードとともに,平易な言葉で語られる良著である。この本はもともと英語圏の著者によるもので,オリジナルのタイトルは「Lady Tasting Tea」である.直訳すると,言うまでもなく「お茶を飲む貴婦人」である。なぜタイトルがオリジナルと訳本で全く異なるのかと疑問に思う方も多いだろう。実はこのタイトルは現代統計学の最も重要な創始者の1人である Ronald A. Fisher の有名なエピソードに由来している:ある日,フィッシャーが研究者仲間である女性とお茶を飲んでいたところ,その女性が「紅茶をミルクに注いだものとミルクを紅茶に注いだものでは味が違うのよ」と話しだした.読者の中には「そんなことがあるはずがない」と思われた方もいるかもしれない。では,この発言が真実であるか否かを合理的に判断する方法はあるだろうか。フィッシャーはこの発言が「科学的に真実である」ことを合理的に判断する方法——現代統計学は仮説検定と呼ばれる—を提案した。実際,仮説検定は,教育手法の有効性や抗がん剤など新薬の有効性の検証に至るまで現代でも広く利用される強力な統計学的手法の1つである。このエピソードに代表されるように,統計学上の重要な発見が優れた「異才」たちと魅力的なエピソードともに語られ,統計学を志す方だけでなく,統計学の知識がない方でも楽しめる本となっている。特に理系に進学された方には一度は目を通してほしい良著である。
 

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