FAQ

金沢大学オープンアクセス方針関係規程(学内のみ公開)及び FAQ
  ■ 金沢大学学術情報リポジトリ設置要項(2006年3月) 
    ● 金沢大学学術情報リポジトリ運用指針 (2006年5月)
  ■ 金沢大学オープンアクセス方針 / Kanazawa University Open Access Policy(2018年4月) 
    ● 金沢大学オープンアクセス方針実施要領対応フロー(2018年4月)
KURA登録申請フォーム / Application Form for KURA
 ■ FAQ  

NO
質問  
回答

1

オープンアクセスとはなんですか。

 オープンアクセス(OA)とは、学術雑誌論文等をインターネット上で無料で公開することで,誰もが自由に利用できる状態のことを指します。オープンアクセスを実現する方法には一般に以下の2種類があります。

(1)オープンアクセスジャーナル(ゴールドOA)

 主に,論文掲載時に著者が掲載料(APC,Article Processing Charge)を支払うことで,オープンアクセスとなり,利用者は無料でジャーナル(もしくは論文)を利用することができます。

(2)セルフアーカイブ(グリーンOA)

 学術雑誌に投稿した論文のファイルを、著者自身で登録(アーカイブ)を行い,インターネット上で公開することです。著者の経済的な負担なしに有料雑誌の論文のフルテキストが公開されるのが利点ですが、論文の著作権を保有する出版社が「公開可能な版」と「公開禁止期間(エンバーゴ)」に関する制限を設けることが多いのが難点です。

 セルフアーカイブを行うWebサイトには,機関リポジトリ,分野リポジトリ(例:arXiv),研究者個人のWebサイトなどさまざまなものがあります。

 本学は,機関リポジトリKURAによるグリーンOAを推進します。KURAは、本学が責任を持って運営し,本学の研究成果を発信するとともに,研究成果の保管及び長期的なアクセスを保証しています。

(参考)3分でわかる「オープンアクセス」紙芝居

2

KURAに研究成果を登録すること(オープンアクセス)のメリットを教えてください。

【研究者にとってのメリット】

①KURAに登録された研究成果は,サーチエンジンでの検索にヒットするため、紙媒体や出版社等の電子ジャーナルと比べ、格段にアクセスしやすくなり,研究の効率が上がります。

②論文の視認性が向上し、被引用数の増加につながる可能性があります。

③大学が責任を持って研究成果を保管し運用を行うため、運用基盤が安定しており,半永久的に研究成果を発信することができます。

【大学としてのメリット】

①教育・研究活動の成果を公開することで社会に対する説明責任を果たすことができます。

OPAC plus(金沢大学蔵書検索)で,本学の学術情報を一括で検索可能なため、学内外への情報発信力が高まります。 

3 KURAは2006年から運用されているのに,なぜ,今「オープンアクセス方針」を策定したのですか。  近年,論文のオープンアクセス化は,世界規模で急速に拡大しており,国においてもその重要性について議論が深まり,他大学等においても,オープンアクセス方針を策定する動きが進んでいます。このような状況を踏まえ,本学においても,公的資金によって得られた研究成果のオープンアクセス化を推進するための取り組みを行う必要があり,このたび,オープンアクセス方針を策定しました。
(参考)
●「学術情報のオープン化の推進について(審議まとめ)」(平成28年2月26日 科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会)(以下,一部抜粋)
3(1)論文のオープンアクセスについての取組
○公的研究資金による論文については,原則公開とすることを第5期(2016-2020)科学技術基本計画期間中に実行すべきである。
【大学等に期待される取組】
・機関リポジトリをグリーンOAの基盤として更に拡充する。
・オープンアクセスに係る方針を定め公表する。
日本学術振興会:科研費の助成を受けた研究論文のオープンアクセス化を推奨

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金沢大学学術情報リポジトリ運用指針と金沢大学オープンアクセス方針との違いは何でしょうか。

A.金沢大学学術情報リポジトリ運用指針
 金沢大学学術情報リポジトリの運営に必要な事項を定めたものです。
  登録対象者:本学に在籍する又は在籍したことがある教職員及び指導教員が推薦する大学院生,
        その他附属図書館長が認めた者
  登録対象資料:教育研究活動により創造された学術的な成果物等

B.金沢大学オープンアクセス方針
 公的資金を用いた研究成果を広く公開しようという大学としての意思表明で,対象資料は原則公開とし,公開する方法としてKURAでのセルフアーカイブを推進しています。
  登録対象者:本学に在籍する教員(教授,准教授,常時勤務する講師,助教,助手)
        
*特任教員は除く  

        *当該研究成果に掲載の所属機関が「金沢大学」であること      
  登録対象資料:学術雑誌論文、会議発表論文、紀要論文 

※ Bの対象となる資料は,Aの対象資料より限定されます。

5

オープンアクセス方針の施行開始日はいつですか。

 2018年4月1日を施行日としています。2018年4月1日以降に出版された研究成果(学術雑誌論文、会議発表論文、紀要論文)について、KURAへの登録をお願いします。

6

KURAへの登録は教員の義務ですか。 

 公的研究資金を用いた研究成果を公開し,社会に還元することが求められているという観点から,教員の責務とお考えください。

登録申請はいつ,どのように行えば良いでしょうか。 

 論文が出版された日以降,できるだけすみやかに登録申請をお願いします。→登録申請フォーム
(参考)「金沢大学OA方針対応フロー

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著作権者が誰かわかりません。

 投稿時に出版社等と合意した著作権譲渡契約(Copyright Transfer Agreement)等の記載を確認してください。不明な場合は図書館にご相談ください。

9

共著者全員に,KURAへの掲載の許諾を得るのが大変です。図書館から許諾申請をしてもらえないでしょうか。 

 論文を執筆される際には,あらかじめ共著者の合意を得ておくことをお勧めします。図書館から許諾申請を行うことはできませんので,ご了承ください。※共著者に対する登録可否確認(メール文面例)

10 

学内の教員複数名が共著者になっている場合は,誰が申請すれば良いでしょうか。 

 corresponding author,もしくはそれに近い立場の方1名からの登録申請をお願します。

11 

論文契約書をかわしたとき,出版社のポリシーにより,公開禁止期間(エンバーゴ)が設定されていますが,どうすればいいでしょうか。

 リポジトリの公開制限機能を用いて,指定した日まで本文の公開を保留しますので,論文が出版された段階で,登録申請をお願いします。

12

「著者最終稿」とは何でしょうか。また,「著者最終稿等の適切な版」とは何でしょうか。 

 「著者最終稿」とは,出版社・学会等にアクセプトされた原稿です。
また,「著者最終稿等適切な版」とは,アクセプト後出版されるまでの間に入った誤字・脱字等の校正について,著者最終稿に修正を加えたものを想定しています。

13

KURAに登録するために,著者最終稿を修正しても良いでしょうか。 

 誤字脱字等,大筋に関係ない部分の修正については,基本的には問題がないと考えられます。(研究分野の慣習にもよります。) 

14 

著者最終稿を自分で修正するのは手間がかかるので,図書館で修正してもらえますか。

 現時点で,図書館でも人的余裕がなく,修正することはできませんので,ご了承ください。
修正に手間がかかるという理由により研究成果を公開しないことも可能です。その場合,図書館Webサイトの専用フォームから適用除外申請をお願いします。→登録除外申請フォーム

15

「会議発表論文」とは何でしょうか。「学会抄録」とは違うのでしょうか。

 「会議発表論文」は,国際会議や学会等で発表され,会議集や論文集等の冊子(電子媒体を含む)に掲載されているものを想定しています。分野によるとは思いますが,「学会抄録」は最終的な研究成果ではないことが多いため,オープンアクセス方針が定義する研究成果には含まれません。

16 「図書」は義務対象でしょうか。また「図書」であるか「雑誌」であるかの判断基準は何でしょうか。 「図書」は,オープンアクセス方針が定義する研究成果には含まれません。また,原則として,当該出版物にISSNが付与されていれば「雑誌」とみなします。
17  国際会議のproceedings等は義務対象でしょうか。   口頭発表であれば,オープンアクセスが定義する研究成果には含まれません。ただし,会議集や論文集等の冊子(電子媒体を含む)に掲載された場合は,登録対象となります。
18 「科研費報告書」は義務対象でしょうか。  オープンアクセス方針が定義する研究成果には含まれませんが,科研費という外部資金の提供を受けた研究成果であることから,登録を推奨します。

19 

本学紀要に論文が掲載されました。個別に登録申請が必要でしょうか。

 部局等が発行する紀要等の出版物については,発行部局等の依頼に基づき,図書館が一括登録する場合があります。
個別に登録申請を行う必要があるかどうかは,当該出版物の編集委員会または図書館にお尋ねください。
【準備中】対象出版物リスト(Webページ)

20

オープンアクセスジャーナルに投稿したり,ResearchGate やarXiv、個人のWebサイト等でのオープンアクセスをすでに行っています。さらにKURAに登録する必要性はありますか。

 オープンアクセス方針には、本学の教育研究成果物を収集・保存・公開し、本学の研究活動について説明責任を果たす、という目的があります。 外部のサービスや研究者自身が管理するウェブサイト等では、長期的なアクセスが保障されない可能性があるため、KURAへの登録をお願いします。
 KURAは、本学が責任を持って運営し,本学の研究成果を発信するとともに,研究成果の保管及び長期的なアクセスを保証しています。

21

ゴールドオープンアクセスの場合,出版社版をKURAに掲載しても良いですか。

 著者のAPC支払によるオープンアクセス論文についても,雑誌ごとにリポジトリ登録許諾条件が異なる可能性があるので,APC支払時の契約条件を確認する必要があります。

22

図書館からの原稿提出依頼時に求められる版や公開禁止期間に,万が一誤りが生じ,不適切に公開されてしまった場合,教員が処罰を受けるのでしょうか。

 図書館では,細心の注意を払って,KURAに登録する版や公開禁止期間の調査を行います。万が一誤りが生じた場合は,速やかに当該コンテンツの取り下げを行い,適切・誠実な対応によるリスク回避を行います。なお,現在のところこのようなケースで教員のの処罰の例は見当たりません。

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オープンアクセス方針によって、教員の手間が増えるのではないでしょうか。図書館が教員個人の研究成果リストを作成し,教員はその公開可否を回答するという手順にしてもらえないでしょうか。 

 図書館で個人の研究成果を網羅的に把握することは困難なため、研究成果リストを作成することはできません。
研究成果公表後,できるだけすみやかに,図書館Webサイトの専用フォームから登録申請をお願いします。→登録申請フォーム
※将来的には,入力時の負担を軽減しつつ,本学における研究成果をもれなくKURAに登録できるような仕組みの構築について
 検討予定です。→教員情報データベース「KURA研究成果管理」の利用方法

24 送付した原稿が,ハッキング等により,公開禁止期間中に流出してしまうことが心配です。何か対応策はありますか。  KURAは,JAIRO Cloudという国立情報学研究所が運営する共用リポジトリサービスを利用しており,厳重なセキュリティ対策が講じられています。それでもハッキング等を懸念される方については,公開可能になってから原稿を送付いただくか,又は原稿をCDやUSBメモリ等を直接持参ください。附属図書館で公開可能になるまで保管いたします。登録申請時に,その旨お申し出ください。
金沢大学附属図書館 〒920-1192 金沢市角間町 TEL:076-264-5211
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