第57回金沢大学暁烏記念式・記念講演「菩薩として生きる」

日時:平成18年4月24日(月)14:00~ 16:00


◎記念式:記念講演  14:00~

◎場  所 金沢大学附属図書館AV室
 
        金沢市角間町 / TEL 076-264-5200地図

◎記念講演
「菩薩として生きる」


講師: 杉本 卓洲 氏(金沢大学名誉教授)


【記念講演講師紹介】
所属元金沢大学文学部教授 3月まで金城大学教授
学歴・職歴東北大学文学部印度学仏教史学科卒 東北福祉大学教授 金沢大学教授
研究課題菩薩の思想と文化, インド仏塔及び仏像の生成と信仰の展開, インドの諸宗教にみる戒律の問題
キーワード仏塔, 菩薩, 戒律
研究業績『五戒の周辺--インド的生のダイナミズム』平楽寺書店 1992.2
『インド密教の形成と展開』法蔵館 1998.7

[暁烏記念式とは]
石川県松任市出身で、明治・大正・昭和の思想界・宗教界に大きな影響を与えた暁烏敏(あけがらす・はや)師が、個人蔵書としては類を見ない広範な学問分野の書籍約5万冊を、金沢大学に寄贈されたことを記念し、師の遺徳を偲ぶ行事として、毎年挙行されている。今年は57回目を迎えた。

[暁烏 敏について]
暁烏敏(1877~1954)は,松任市の明達寺に生まれた真宗大谷派の僧である。明治時代は,宗門の禁書であった『歎異抄』を始めて世に広め,仏教の近代化に尽くした清沢満之の信仰をつたえ,仏教雑誌『精神界』に執筆編集した。

大正時代には,自己の性欲の懊悩の中から,独立者としての人間の解放を課題とし,年の三分の二は全国を行脚して信徒たちに語った。昭和時代前期には,世界の宗教と哲学と文学とを渉猟し,自らも世界を旅し,「浄土」としての国家の在り方を求めた。
 
晩年は全くの盲目となり,鑑真にも似た風貌には,人間の深い精神性が体現されている。昭和25年,青年時代から集めた5万冊余の書籍を「暁烏文庫」として金沢大学に寄贈した。(松田章一記)