「加賀藩の礼法指南 ~用和堂文庫より~」展示中

ただいま中央図書館では,「加賀藩の礼法指南 ~用和堂文庫より~」と題して特別資料の展示を行っています。 ぜひご覧下さい。

  • 期間:5月8日(金)~5月21日(木)の平日(月~金)
  • 場所:中央図書館 3階特別展示室
  • 開室時間:9:00~17:00
  • 展示図書は貸出できません。


 ~用和堂文庫とは~
 用和堂文庫は加賀藩士渡辺氏が名付けた家蔵の書籍と古記録である。
  渡辺氏の由緒をたどれば禄高百石、享保年間から藩末までの礼法指南の家柄である。初代次左衛門は軍学や古実に造詣があったので藩主に見出され、藩学校の礼法師範となった。二代喜内は騎馬稽古や初代同様学校で礼法を講じたが、十二代藩主斉広の女厚姫の婚礼には礼法主附となっている。又表納戸奉行も務めた。 三代佐太夫が嘉永三年礼式皆伝の証を小笠原家から与えられた折、文書中に親子三代に亘る門弟であることが記されているので、この礼法とは小笠原流であり、その正統を藩に移したものである。
 小笠原流礼法であるから、笠懸、流鏑馬、犬追物等の資料が多々見られ、室町時代から小笠原長時が伝えた礼書の写本に「他見不可有之者也」と奥書きしたものが同家から次左衛門に数多く与えられている。例えば、「弓之書」「弓心当之大事」「式正騎馬之書」「乗方秘書」「膳部方之書」「陶器令」「射術用方」「女礼集」等二七部六二冊があり、次に佐太夫に与えられたものに「糾方礼誼抄」「射礼之書」「射術要決伝書」等六部一二冊が数えられる。 (以下略)
(金沢大学附属図書館月報こだま,第11号より)